9月某日、再度平成30年7月豪雨のボランティアにて岡山県総社市に行ってきました。
あれからちょうど一ヶ月、良くも悪くも変わったこともあれば、変わらなかったこともある現在の被災地。
その様子を、今一度ブログにまとめて一人でも多くの人に、知ってもらえればと思っています。
僕は災害時において情報こそが“武器”だと痛感している。
間違った情報の拡散は怖いけれど、災害の現実・真実を知ってもらうことはとても重要だ。
このブログがどこかで被災してしまった人、誰かを支援をしたい人、どこかの誰かの何かしらの情報のはしくれになれば幸いです。
さて、今回のボランティア活動は大雨のため、予定していた岡山県倉敷市真備町での
(余談だけど、この週末の雨は警報が出るレベルだったようで…。皆さん今後も雨や二次災害には十分気をつけてくださいね)
前回のように、お宅訪問してガッツリ作業を!とは異なるけど、今回も行けて本当によかったと思ってる。
現地の人とコミュニケーションを取りながら、現場の管理体制、災害後に必要とされるもの、本当に勉強させてもらいました。
仕分けも大切な現場の活動のひとつだから、まわりまわってきっと力になれていると思う。
そして今回の活動「支援物資のフリーマーケット」とはなんだ?と思われた方も多いと思うので、その実態をつづっていきます。
まず大前提として岡山県総社市は市の条例に基づき、日本のどこかで災害が起きた際、その被災地に対し職員派遣や支援を積極的に行う全国の中でも非常に珍しい『災害時
その根底を踏まえ、活動の中の一つでもある「支援物資のフリーマーケット」職員さんとボランティアの運営の元、立ち上がっていました。
↑実際のフリーマーケットの様子
内情としては、食品・衣類・靴・食器・生活用品・おもちゃ・ペット用品等々、企業・個人問わず物資を受け入れているらしく、自治体によって管理体制・受け入れ体制も異なるだろうけど、基本的に総社市では現在も古着以外のものを広く受け入れているようです。
これらの物資をボランティアが仕分け、分類ごとに綺麗に並べ、
支援物資はあとからあとからどんどん届くし、
以下、現地で人気が高かったもの
(順不同)
・簡易な家具(ラックや折り畳みイス)
・生理用品
・お子さん用のパンツタイプのおむつ(特に大きめのサイズは数が少ない)
・給水タンク
・雨具(カッパ類)
・傘
・鍋
・新品の衣類
・靴下
・プラスチックのコップ
連日すぐ売り切れるものは、鍋・雨具(カッパ類)・
給水タンクは本当に需要あって、行列を作ってもらって、
食器はセットのものは見映えのいいものはやっぱり一瞬でなくなる
また、現地の人いわく『これからようやく避難所生活が終わるから、
そうだよなぁ、
その人の今までの生活とこれからの生活、簡単には切り離せないよね。
↑物資と合わせて、こんなメッセージも多々見かけました。
そして支援物資を小分けして丁寧に梱包してくれる人もたくさんいたけど、壊れていないか割れていないかを事前確認するために、ボランティアの方で全部梱包を剥がしているから、壊れやすいものや割れ物の発送を考えてる人は、ざっくり
あと紙袋や袋の需要が多い!
だから物資を送るときは段ボールに紙袋もいれておこうってメモしまくっ
また、今回、直接接することが多い分、多くの被災者さんともお話させていただいた。
その中で忘れられないのが、一緒に靴を探したおばあさんと、
おばあさんは靴がなくて今までずっとビーサンで過ごしていたらしく『雨の日は寒いね』って話をされたから『じゃあ一緒に履ける靴を探しにいきましょう!』って意気揚々とフリーマーケットを一緒に回ったんだけど…
その時点でもう自分が履いている靴を差し出したいくらいの衝動だったんだけど、違う。こういった場所での需要と供給は本当に難しい。
あまり言いたくはないけれど、個数制限もあればその制限を超えて独り占めしたがる人もいるし、本当に難しい問題だ。
でも何より心苦しかったのは、おばあさんと別れてまもなく、箱に入った立派な靴や靴下が入ってきて、本当にあと30分いてくれたら…と悔やまずにいられなかった。
仕方ないけど、仕方ないことにしたくない。
物資は平等。誰かが欲しいものは誰かも欲しいし、誰かがもらえる分、誰かに行き渡らない。
マグカップを渡したお父さんは、『このカップなら避難所でコーヒー飲むのにちょうどいい』とおっしゃっていたので「今、避難所にいらっしゃるんですか」って返したら、ぽつりぽつりと現状をお話ししてくれた。
『家は雨で全壊してしまい、全部失った。車一台なんとか無事だったけど、嫁が昨日交通事故にあって、唯一無事だった車もダメになってしまった。嫁も入院することになったから、今はどうしていいかわからないけれど、しばらく避難所からは出れないだろう』と…。
ろくな言葉を返せなかった気がする。奥様の身を案じたものの、ショックを隠せなかった。
被災地に入るということは、現実に直面するということだ。
現地で出会った人の『生活を知る』んだ。
わかっていたけれど、わかってはいるんだけれど…。
別れ際に『また探すから大丈夫だよ、ありがとうね』と雨の中、
最後に『遠くから来てくれてありがとう』と僕に丁寧に頭をさげて、
誰かに伝えたくて、知ってほしくて、こうしてブログに書いてる。
あの二人の背中、僕はずっと忘れられないと思う。
どうか、負けないで。
そして今回もう一つ。
水害の前回のボランティアで、がれきの山を目の当たりにして一ヶ月。
現在の現地の街の様子についても、話させてほしい。
以下、前回の街の様子
街の様子は、がれきこそほとんど片付いて、一部の地域でまだ多少の漂流物はあれど、前回のような光景は解消されていた。
けれど、倉敷市真備町の様子は変わらない。
からっぽの家。泥だらけの家。建物。形を保っただけの家。誰もいない家。
市と市の間のような町。人手は本当にまだまだ必要だ。
元通りには難しくても、いつかまた不自由なく過ごせるように、心おきなく暮らしていけるように
あらゆる角度から、僕自身が出来る支援の方法、しっかり考えていきたいと思う。
そして嬉しいニュースとしては、仮設住宅や避難所も見学させてもらった。
もうまもなく完成する仮設住宅!本当にすばらしくて…。
木造なんだけど、仮設住宅というよりまるで避暑地の別荘・
元々東日本震災で使っていた仮設住宅の資材らしい。
避難所はいたるところに『鈴虫コーナー』があって、
少しでも和むようにって職員さんが世話しているらしい。
間仕切りや娯楽もあって、ゆったりと過ごしている人たちが多かった。
至る所で人と人とのつながり、気づかいを感じさせられた。
本当に今回も色々学んだ。
こうして学んで得たものを、誰かに伝えて、
岡山や広島だけじゃない、先日の台風の大阪や神戸や京都も、
きっかけを与えてくれた大好きなap bankのためにも。
大切な身近な大好きな場所になった岡山県総社市のためにも。
大事な場所が増えることは怖いことだ、
日本で起きてしまった災害、避けられない災害。
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今回も運営スタッフさん、そして何より某職員Nさんには本っっっ当にお世話になりました!
本っ当に一緒にお世話になって、本っ当に本っ当によくしていただいて、大変大変お世話になりました!本当に充実した時間と経験に本当に感謝しています!本当にありがとうございます!個人的にお歳暮送るレベルです、本当に。
前回参加時ぶりで、出会い頭に顔と名前覚えててくれて嬉しかったです、必ずまた行きます。皆さんずっと休みのない中、尽力されていますが、どうかお体に気を付けて、お元気で。
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『頑張ろう』って言葉は荷が重いけど、一緒に頑張りたいとつくづく思う。
各地で災害が増えている今だからこそ、どうか一緒に頑張りたいです。頑張りましょう。
ではまた
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